画像診断

画像診断

CT部門

CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)とは、X線を利用して身体の内部(断面)を画像化する検査です。藤田医科大学病院の低侵襲画像診断・治療センターでは、東芝メディカルシステムズ社製のX線CT装置を4台(320列面検出器CT:3台、80列検出器CT装置:1台)導入し、その機能を生かして立体表示(CT angiography, volume rendering, surface rendering, virtual endoscopy)のような三次元画像処理や多断面再構成(multiplanar reformatting; MPR)を行っています。いずれのX線CT装置も最新鋭であり、検査時間短縮、画質向上、被ばく低減など幅広い臨床ニーズに対応しています。
また当科では、日本医学放射線学会認定の放射線診断専門医および放射線科専門医が、各患者さんの臨床情報を踏まえて得られた画像を読影・解析し、レポートを各臨床科に提供しております。

IVR(Interventional Radiology:画像下治療)部門

当科では心臓と脳を除いた領域のIVRを日本IVR学会専門医4名を中心とした放射線科スタッフにて行っています。実際に行っているIVRは動脈塞栓術、血管形成術、ステントグラフト内挿術、PTPE、B-RTO、リザーバ留置、副腎静脈サンプリングなどの血管系IVR、CTガイド下生検、CTガイド下ドレナージなどの非血管系IVRで、随時、緊急のIVR(外傷や消化管出血など)にも対応しています。またチーム医療のなかで各診療科と連携し、先進的なIVRを数多く提供しています。

主な使用機器

  • IVR-CT:血管撮影装置(infinix Celeve-i)と
    CT装置(Aquilion ONE)のハイブリッドシステム 東芝メディカルシステムズ社製
  • 血管撮影装置:AlluraXperFD20 PHILIPS社製

主な資格

日本IVR学会専門医 4人
腹部ステントグラフト指導医 2人
胸部ステントグラフト指導医 2人

主な実績(2015年)

経皮的塞栓術 159件
経皮的動注術 13件
経皮的留置術 80件
経皮的血管形成術 6件
ステントグラフト内
挿入術
39件
(胸部27件
腹部12件)
経皮的採血術 11件
経皮的生検術 84件
経皮的ドレナージ術 71件

MRI部門

現在当院では高画質の画像を提供できる超高磁場(3テスラ)MRI装置を3台導入し、1.5テスラMRI装置1台と合わせて4台のMRIで診療・研究を行っています。MRI検査は、装置の強い磁場の中に入り電磁波を当てることで、からだを構成する水素原子核の共鳴による電磁波を収集して画像化します。近年では装置の高磁場化により、撮影は高速化し高画質の画像が得られるようになりました。画像はCTと似ていますが、X線を使用しないので放射線被ばくがないこと、CTの画像と比べて脳、筋肉、臓器、骨髄などの濃淡の差が大きく、病変の区別が容易な画像となっています。急性期脳梗塞の評価にはMRIが有用であり、最も早期に病変が描出される拡散強調像が用いられます。その他、肝胆膵、腎泌尿器、手指、手首などの小さな病巣を含む整形領域、小児、胎児、婦人科など、様々な疾患に幅広く対応するのは勿論、脳神経疾患おける脳血流画像、代謝・脳機能解析、神経走行の画像化、心筋疾患における血流やリアルタイムな動きの評価など、最新技術を応用した特殊精密検査にも対応しています。造影剤を用いることなく 血管を明瞭に画像化することで、造影剤アレルギーのある方でも非侵襲的に動脈瘤や血管の狭窄などの評価を行うことが可能です。
MRIは強力な磁石を使用するため、埋込み型ペースメーカー、人工内耳、脳動脈瘤クリップなどの金属製の医療機器、金属異物など、体内に磁性体金属が入っている方はMRI検査を受けることができません。誤って金属製品が検査室に持ち込まれることのないように、待合から検査室へは電界通信を利用した個人認証システムによる徹底した入退室管理が行われ、関係者以外は検査室へ入ることができません。さらにMRI室の手前には、空港の保安検査場のようなゲート型の磁性体探知機が設置され、金属の持ち込みがないかチェックします。撮影件数は約1400件/月です。通常、MRIは予約待ち時間が長くなりがちですが、当院では平日以外に毎週土曜日の午後にも予約検査時間を設けており、予約待ち時間が少しでも短くなるように努力しています。
当院では撮影現場に放射線科医師が常駐し、症例に応じて最適な撮影方法や造影剤使用方法を決定しています。このようにして撮影された画像は、完全フィルムレスで稼働する画像参照システムを利用して放射線科医によって診断され、画像とともに診断結果が依頼医へ報告されます。このようにMRI室では、検査から診断まで放射線科医が病院の中央部門として重要な責務を果たしています。

NM部門

特徴

核医学検査は少量の放射性医薬品を体内に投与して、臓器の機能や代謝を評価する検査です。
当院ではガンマカメラ(SPECT-CT装置2台、SPECT装置2台)、PET-CT(1台)を用いて、各領域の核医学検査を行っています。SPECT-CT、PET-CT検査では、SPECT、PET画像に加え、CTとの融合画像が得られるため、病変部を特定することに有用です。
得られた画像の読影は、日本核医学会 専門医指導責任者である外山主任教授を中心として、日本核医学専門医5人と若手の放射線科医師で行っています。心筋血流シンチグラフィは、循環器内科の核医学専門医が読影を行っています。
また、131-Iを用いた甲状腺機能亢進症や甲状腺癌に対する内照射療法、89-Srを用いた有痛性骨転移に対する疼痛緩和治療を行っており、教授外来があります。

主な使用機器

SPECT-CT装置

  • Symbia T6 SIEMENS社製
  • Symbia T16 SIEMENS社製

SPECT装置

  • E-cam 東芝メディカルシステムズ社製
  • GCA9300R 東芝メディカルシステムズ社製

PET-CT装置

  • Biograph mCT-1 SIEMENS社製

主な実績(2015年)

PET-CT 1868件
SPECT、
SPECT-CT
4170件
(うち脳血流検査・915件)

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放射線医学教室

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